被災学校支援事業

東日本大震災や福島第一原発事故のために校舎が被災したり、学校の所在地が避難指示区域内のため避難先の仮設校舎などで授業を続けている学校があります。また、学校そのものは被災を受けていなくても、自宅が被災したり避難指示区域のため避難先から学校に通っている生徒・児童たちもいます。そのような生徒・児童たちの学校生活をより豊かなものにし、ストレスや不安を軽減することを目的に始めたのが学校支援事業です。学校側の要望を取り入れながら、対象となる生徒・児童に適した内容の音楽や演劇、映画などの鑑賞や、ワークショップによる体験学習などの場を提供しています。

開催実績


学校支援事業は2012年10月から開始し、2015年度も継続しました。今までに開催された回数は以下の通りになります。

  2012年度 2013年度 2014年度 2015年度
小学校 1回 11回 16回 14回
中学校 9回 12回 9回
高校 4回 8回 7回 9回
特別養護学校 2回 2回 2回
その他 3回 2回 1回 1回

各年度の開催場所や、開催実績については、下記リンクからご覧いただけます。
被災学校支援事業の開催場所 [PDF]

2012年度被災学校支援事業開催実績 [PDF]
被災学校支援事業は、2012年10月に双葉高校・双葉翔陽高校・富岡高校の3校合同の文化祭への支援が最初の開催になりました。
2013年度被災学校支援事業開催実績 [PDF]
2013年度から、小学校・中学校・高等学校・養護学校のそれぞれの学校への支援が本格化しました。
2014年度被災学校支援事業開催実績 [PDF]
2014年度はこれまでで最も多く開催しました。
2015年度被災学校支援事業開催実績 [PDF]
2015年度は合計35回の開催となりました。

支援を行った学校からのコメント


2015年度支援を行った学校の中から、小高工業高等学校、川内中学校・小学校、楢葉中学校、浪江小学校・津島小学校の先生・生徒・児童の皆さんからコメントをいただきました。
被災学校支援事業に対する学校からのコメント [PDF]

日赤福島県支部担当職員のコメント


震災直後、被災した学校のほとんどが予算の確保が困難であったため、学校行事として芸術鑑賞などの時間が設けられなかったという状況でした。また子どもたちは、避難により生活環境が大きく変化し、窮屈な生活の中にありました。子どもたちの心の安定やストレス解消を目的として、音楽や演劇等の芸術に触れることで、普段の学校生活をより豊かなものにしたいというのがこの事業の趣旨です。

2012年、試験的に支援を開始、2013年からは事前に被災校に対するアンケート調査を本格的に始動し、32ヶ所で実施、2014年度38ヶ所で支援を実施しました。

これまでの日赤の活動にはなかった事業のため、各教育委員会に事前アンケート及び事業内容を確認いただいたり、学校支援に実績のある文化庁からも協力をいただきました。

被災校といっても、原発事故により避難を余儀なくされている学校、津波により校舎や施設が使用できなくなった学校など、被災原因・状況は各校様々です。4年経った現在は、学校は元の場所で再開しましたが、児童生徒は、仮設住宅や避難先から通学してくるケースもあります。また、小学校低学年児童は震災の記憶がありません。現在慣れてしまった校舎から、避難解除に伴って、元あった場所に帰ることは、新たな負担にもなるのでは、と危惧されている先生もいました。突発的な取材や支援が今でもあるそうで、その対応にあたる先生方の御苦労は減っていません。先生方もストレスがあるのではないかと思います。

2013年度に各校に支援内容の希望調査をした際に、「年末には学校行事がほぼ確定するので、これ以上行事を増やせない」と支援をお断りされた学校がありました。この反省をもとに、2014年度は早めにスタートをきって、準備を開始したため、多くの学校からの希望を受けることができました。また、これまでの経験から各学校、文化庁や公演団体などの関係を構築していることで、準備や事前交渉の簡素化のノウハウが蓄積されています。さらに、実績を知っていただくことで、学校支援の趣旨を出演者や団体がより理解してくださるようになり、継続は力なりという実感を得ています。