わかりやすいプロジェクト特別プレゼンテーション

プロジェクトを振り返って(特別プレゼンテーション)

特別プレゼンテーションを行った、わかりやすいプロジェクト(国会事故調編)高校生チーム7人が、今回のプロジェクトについて振り返り座談会を行いました。サポートチームからは大人3人が参加しました。

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座談会


わかりやすいプロジェクトのメンバーの皆さん
わかりやすいプロジェクトのメンバーの皆さん

サポートチームメンバーA:みんな、特別プレゼンテーションお疲れ様でした。
今日は振り返り座談会ということで、「プロジェクトを通して気付いたこと、知ったこと」「プロジェクトを通じて起こった自分自身の変化」「今後について考えること」の3点について念頭に置きながら、まずはAさんから所感をお願いします。
 
高校生A(首都圏):プロジェクトは楽しかったです。原発事故に興味があって、本は読んでいたけれど良くわからなくて。それで、理解したいと思って活動に参加しました。
今回の取り組みでは、一緒に知ろうとする人がいっぱいいて、その人たちと話し合う中から得ることもたくさんあって、それらの影響を受け自分の姿勢が変わった気がします。また、ゴール自体は見えていなくても前には進めるなということ、人それぞれゴールが違うことにも気づきました。

「情報を知る」から「情報を出す」へ自分の姿勢が変わったかな。私には、”自分が言うことにそこまでの価値はないかもしれない”、”自分が発信源になることができるのか?”というためらいがありました。でも、今回色々な話を聞いて「橋渡し」でも十分伝えられることがあるのだと認識しました。
 
サポートチームメンバーA:8月のワークショップで話を聞いて、それをそのまま発表する形でも当初は良かったのかもしれません。しかし、サポートチームも入り、「すったもんだ」の末に内容が煮詰まり、みんながたくさん考えて自分の言葉として落とし込めたという過程がすごく良かったと思います。「伝える」ことって、そういうことなのかもしれないですね。そうした試行錯誤が「迫力」になって、借り物ではないプレゼンテーションを作れたのだと思います。
 
サポートチームメンバーB:観念論ではなく、事実に基づき自分はどう考えるのかといったところにまで落とし込めましたね。この経験が、将来の道標になれば良いと思います。良いきっかけにできるかどうかは各自に掛かっていると思います。
 
高校生D(福島県):福島の現状が混乱そのものであることを改めて思い知った気がします。自分が発表者という立場を意識して情報を集めていく中で、一言で表し切れないものなのだということを痛感しました。自分の体験として話すべきだと思うけれど、話す機会がなくなると自分自身も関心が薄れていくということを肌で感じました。福島の社会には色々な面があると思いますが、これから社会に出ていく人たちが話さなくなるということで、”今回の事故と同じ様な悲劇をまた生むかもしれない”という思いが強くなりました。話さないことのデメリットの大きさを強く感じ、自分自身が「覚悟」を持ちました。
接している人や機会に応じて、伝え方も変えるべきだし、伝える内容も変えなければないということを感じました。科学的な根拠だけで十分なのではなくて、その場に応じて伝え方を工夫することに取り組んでいきたいです。また、自分自身が「なぜ活動をするのか?」ということを立ち止まって考え、そこから動いていく必要性を感じました。
発表後、会議に出席した方の反応を是非聞きたいと思いました。地元での練習の際、発表指導をしてくださった方から「”話すきっかけがない”ということが福島の無関心の理由だよね」と言われ、響くところがありました。今後、そのような場を作っていきたいです。今年中に一回くらいやりたいです。国会事故調報告書の輪読会みたいなこともやってみたいです。
 
高校生E (福島県):今回のプロジェクトに参加して、自分自身が社会の中でどう見られているのかという視点を、色々な人との関わりの中で感じるようになりました。それまでの自分は、周囲の視点というのをあまり考えていなかった気がします。被災者の方々が置かれている立場を、もっと意識して考える必要があるのだなと思いました。また、自分自身の立場についても、被災者の方をどのように支えていくかという点も含め、これから自分なりに考えを深めていきたいと思います。「寄り添う」こと、「共感する」ことが大切で、これからも学んでいきたいと思います。
 
サポートチームメンバーC:ずいぶん自分の中に向かっている印象ですね。
 
高校生E (福島県):積極的に参加したり呼びかけたりするのはもちろん大事だけれど、今回の活動を通して自分自身のふがいなさを感じたので、今の時期は自分に向き合うことが必要かなと思っています。
実現できるかどうかはまだ分からないですが、被災者の方と話し合うような「場」も含めて、今後、機会を設けていきたいと考えています。
 
サポートチームメンバーA:恐らく、成功と失敗の境目は途中であきらめるかどうかだけ。ふがいなさとか無力感があっても、「いつかきっとうまくいく」「あきらめない」ということが大事ですね。
 
高校生G(福島県):8月のワークショップの話は、知らないことが多過ぎたというのが実感です。福島赤十字病院の医師の方から福島第一原発事故の話を聞き、異なった角度から話を聞くことの大切さをすごく感じました。特別プレゼンテーションでは「福島では話す機会がなく、それは変えるべきである」という内容の発表をしましたが、自分は何をしたのか考えた時、話し合いを起こすことも何もしていなかったことに気づきました。「当たり前だ」という意識をなくすことが大事だと思いました。その発想で物事を考えるようになり、「当たり前なんて存在しない」ということを強く思いました。それに気づいたことは自分にとって大きかったです。
今後は、報告書輪読会を行いたいと思うし、今回の学びを、赤十字関係者だけでなく色々な人にも知って欲しいと思っています。

福島でのワークショップの様子 
福島でのワークショップの様子

高校生H(首都圏):高校生Aさんの話にもありましたが、8月のワークショップ以前は、自分の中に甘い考えがあったと思います。福島に行けば得られるものがあるのではないかという考えです。実際には、ワークショップで受け取ったものは膨大で、消化不良になりました。その時、「知る」ということは、相手の話をただインプットするだけではなく、自分の「考え」とか「思い」とかに落とし込んでいく作業を行うことなのだと初めて理解しました。これまでそういうことをやったことがなかったので本当に大変でした。直接人から聞いたりネットで調べたりしたことを雑学っぽく考えるのか、そこから深めて自分で考える手段にしていくのか、というところの姿勢の違いを意識することが大事だと考えるようになりました。8月のワークショップでは、福島第一原発の収束にあたっている同世代の方がいると聞いた印象が強かったのですが、「大変だった」と思ったのは、サポートチームの方に「でも、他の国で同世代が働いている国はいっぱいあるよね」という一言をもらったときです。

自分が物事を伝えるときに、相手のバックグラウンドとか当たり前とかを自分自身が知って、それでもなお、何か促せるような考えやアイデアを伝えることが大事だ、ということ。今まで知らなかった難しさでした。
自分の関心はきっと原発にとどまらないと思います。新しく問題に向き合った時に、今回の活動で学んだ「知る」という過程をどの程度生かせるのかは、自分で取り組んでいかなければならないと思います。
今回のプレゼンテーションでは、自分たちの思いを日赤とか国際赤十字の人に伝えられたかなと思います。しかし、もっと伝えないといけないのは、もしかすると周りの同年代の人なのかもしれないとも思います。
 
高校生I(首都圏):今回の活動を通して、高校生の無力さや情けなさを感じると同時に、高校生にしかできないこともあるということを知りました。大人が自分たちの意見に真剣に耳を傾けてくれることが自分にとっては新鮮でした。
プレゼンテーションにもありましたが、今までは大人がやるべきことだと思っていたけれど、自分と同じ年代の人たちがもう行動を起こしている。変に難しく考えないで、何でも自分のできることからやってみればいいのではないかなと思えるようになったことが自分の変化です。
高校生でいられる期間は残り少ないですが、プレゼンテーションをやる機会があればまた是非やりたいと思うし、このプロジェクトをきっかけにもっとアクティブに色々なことを企画できたらなと思います。
 
高校生J(首都圏):報告書を読んだり、ワークショップに参加したりしたことで、今までの福島第一原発事故に対するイメージが180度変わりました。それと同時に、東京に住む者として、事実や福島の事を表面的にしか判っていないにも関わらず、メディアの意見にかなり左右されてきたことに気づかされました。
私は、このプロジェクトに参加して、社会にある様々な事柄を表面的に見るだけでなく、深いところまで見てから自分の意見を持つようになりました。今も、そしてこれから40年先も関わることになる原発事故の問題に対して、プロジェクト中も、今も、新聞を常にチェックしたりして、プロジェクトで学んできたことと照らし合わせて考えるようになりました。
このプロジェクト以後も、私の人生の大半において、ほぼ毎日何かしらのメディアで目にするこの問題に、常に向き合っていきたいと思いました。そして、わたし自身が向き合うだけでなく、他の人にも他人事にさせないためにも、このプロジェクトで学んだことをシェアしていきたいです。そして、将来は、私がこのプロジェクトで一番響いたところである「準備不足」を今後起こさないためにも、政策等の分野に関わっていきたいと思いました。

サポートチームメンバーA:今回学ぶ中で、「当たり前」は、実は「そうではないかもしれない」という点にみんなで気づきました。
他の人から見ても間違っていないものにするには、自分の視点を他の人の見方に変えないといけないかもしれない。でも「肩書き」とか「立場」とかってそれとは真逆のものかもしれないですね。「肩書き」を振り回し、虎の威を借りたい人は、身の回りにたくさん「当たり前」を作っていき、それに疑問を持つ人に「これって当たり前でしょ?」と突きつけてゆく。そんなことにならないためには、”自分が変わらないといけない”という発想が積み重なっていくことが大事です。「肩書き」や「立場」は隠れ蓑であることを常に自覚して、自問自答し続けること大切です。
 
高校生A(首都圏):全員に共通していると思った点は、自分の立場が揺らぎ、今回発表する機会をもらったことで無力さを感じたけれど、だからこそ理解しようと努力し噛み砕いて、小さいけれどできることをやったということです。それは確実に自信になってくると思います。
最初は「知ること」が1st Stepだと思っていましたが、実は、「自分の立場が揺らぐ」ことが1st Stepだったのかなと思うようになりました。自分が「当たり前ではない」と認識することが大事でした。
 
サポートチームメンバーC:そのような意識は、高校生だけで話し合っていたら芽生えたと思いますか?
 
高校生G(首都圏):高校生だけで話し合っていたら、そのことに気づくことはできなかったと思います。E君が言ったように、高校生だけで集まっていたら、自分自身の立場が何かを理解できなかったと思います。プレゼンテーションにも付加価値を加えることはできず、結局理解せずに終わっていたのかもしれません。大人から投げ掛けられた疑問を、自分の中で噛み砕きながら、高校生が社会の中でどのような立ち位置にいるかを知ることができたと思います。
自分たちにとっての「2nd Step」は「シェア」なのではないかと思いますが、それを効果的に同じ年代に訴えていけるのか疑問です。「高校生だけで話し合ってみよう!」では収まらないと思います。
 
高校生A(首都圏):今回の活動では、自分が「身構えていない」と感じました。普段は高校生同士で「当たり前」を作っているけど、「わかりやすいプロジェクト」では、その「当たり前」を超えて、本当に自分が思っていることを恐れずに話をして輪に入れる。だからこそ、みんな思っていることが違うこともわかりました。以前、高校生チームで行った社会人インタビューの中に、「人は究極孤独」だから「自分で考え抜くしかない」という言葉がありましたが、今回の取り組みの中でその意味に気づくことができたと思います。それはもちろん、「わかりやすいプロジェクト」の中で、安心感を持って話しができたからこそ気付けたことです。
 
高校生E(福島県):今回、福島の事で分からないことや、東京にいる人の目線とか気づきとかを共有し、それがさらに東京からどう見えるのかを知ることができました。個性ある人が集まり話し合えたことが、良かったと思います。
8月ワークショップの時に、レゴワークショップを行いましたが、その中で同じ福島の人でも見方が違うなということを感じ、またそれらの考え方の違いが、震災や安全について考えることに繋がるのだと思いました。そんな風に考えることができたことを、もっと多くの人に知って欲しいなと思いました。
 
高校生D(福島県):色々な人がいるなと感じました。わかりやすいプロジェクト全体がアットホームというか暖かいイメージがあって、安心して話せる場所がありました。プロセスの中で迷惑をかけたところもありましたが、みんなに色々サポートしてもらえたことは、ありがたかったです。
 
高校生G(福島県):自分たちが輪読会をやりたいと思えるくらい、話せる環境は重要だなと思いました。”話しても大丈夫“という環境や、大人のサポートチームの存在はすごくありがたかったです。“東京でも福島でもあまり考え方に違いが無い”と知れたことも、自分にとって大きかったと思います。
 
高校生A(首都圏):私たちが「シェア」したいことは、今回のような「場」をみんなに持って欲しいということなのかもしれないですね。相手を尊重して、違いを理解しながら協働していく。今後、このような「場」を作っていきたいです。
 
高校生G(首都圏):“どのような場を自分たちで作れるのか”ということは考えてみたいですね。大人と高校生が壁を越えて話し合う機会について、もっと考えて良いと思います。
 
サポートチームメンバーB:8月のワークショップやプレゼンテーションを作り上げていく過程で、本当にたくさんの方々にお世話になりました。特に日赤の方には、ものすごくお世話になりました。プレゼンテーションの内容について、わかりやすいプロジェクトを全面的に信頼してくださいましたが、実は日赤にとってものすごく勇気の必要なことだったと思います。
それでは、1st Stepはいったん収束です。次は、未来に向かって粘り強く2nd Stepですね!
 
一同:おつかれさまでした!