第3回赤十字原子力災害セミナー開催報告

2014/10/24

第3回赤十字原子力災害セミナー

セミナー概要ダイジェストビデオ基調講演活動報告シンポジウム

セミナー概要
ダイジェストビデオ
基調講演
活動報告
シンポジウム

セミナー概要


会場内の様子
会場内の様子
スピーカーの皆様
スピーカーの皆様
会場内の様子
会場内の様子
スピーカーの皆様
スピーカーの皆様

 日本赤十字社と学校法人日本赤十字看護大学(以下、「日本赤十字看護大学」)は、「第3回赤十字原子力災害セミナー」を開催しました。
 2011年に発生した東日本大震災の福島第一原発事故による放射能汚染問題が加わり、福島県民は長期にわたる避難生活を強いられ健康不安を含む多くの困難に直面しています。特に、いわき市における避難者は2万人を超えています。
 このような状況のなか、浪江町からの依頼を受け、2012年10月から日本赤十字社と日本赤十字看護大学は共同でいわき市に避難している浪江町民を対象とした健康支援調査活動を行っています。この活動を事例として、今後発生するかもしれない原子力災害に備えた中長期における健康支援と今後の課題について考えました。
 開会に先立ち、日本赤十字社事業局救護・福祉部の西島秀一部長から、原子力災害における国際赤十字と日赤の取組みについて、また日本赤十字看護大学の守田美奈子学部長から、日赤の看護師の被災地における新たな取り組みについて説明がありました。

セミナーのダイジェストビデオ


基調講演


 弘前大学被ばく医療総合研究所の床次眞司教授に、「福島原発事故に見る放射線被ばくの現状と課題」と題してご講演いただきました。弘前大学では、福島原発事故の直後から現地で支援活動を行っており、そこで得た様々なデータや事故の現状などをご紹介いただきました。また、今回の福島原発事故の反省点を交え、事故のさらなる実態解明や県民の健康維持のための着実なフォローの必要性についてお話をいただきました。

Dr. Shinji Tokonami
Dr. Shinji Tokonami
福島原発事故に見る放射線被ばくの現状と課題
国立大学法人弘前大学 被ばく医療総合研究所
放射線物理学部門 教授
床次 眞司 氏(とこなみ・しんじ)
福島原発事故に見る放射線被ばくの現状と課題
国立大学法人弘前大学 被ばく医療総合研究所
放射線物理学部門 教授
床次 眞司 氏(とこなみ・しんじ)

早稲田大学大学院理工学研究科物理学および応用物理学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。国際標準化機構(ISO)および国際電気標準会議(IEC)専門委員、国際放射線測定単位委員会(ICRU)報告書作成委員、青森県・放射線に関する正しい知識の普及・啓蒙に係る顧問、福島県県民健康調査検討委員会委員。

» 基調講演抄録
» プレゼンテーション資料

「日赤浪江町健康支援事業」活動報告


Ms. Mie Naiki
Ms. Mie Naiki

 日本赤十字社と日本赤十字看護大学は、福島県双葉郡浪江町からの依頼を受け、2012年10月15日より「浪江町の健康調査支援事業」を実施しています。今回は、日本赤十字看護大学の内木美恵講師から、2012年10月15日から2013年9月30日までの第一期調査を中心に、経緯や事業概要、赤十字病院から派遣された看護師の活動状況と学んだこと、長期避難生活支援における今後の課題などについて報告していただきました。

» 活動報告抄録
» いわき市内に避難している浪江町民の健康調査支援事業報告書
» 浪江町民の健康調査について時系列で紹介しています。

シンポジウム:「災害中長期における健康支援と今後の課題」


 セミナー後半は、「災害中長期における健康支援と今後の課題」をテーマにシンポジウムを開催しました。浪江町の健康調査支援事業を立ち上げた一人でもある日本赤十字看護大学の守田美奈子学部長が座長となり、実際に活動を行っているパネリスト3人に、それぞれの立場からお話しいただきました。また、潜在的なケースの発見の必要性や、今後の事業の方向性などについても活発な意見交換が行われました。

シンポジウムの様子

<各パネリストのプレゼンテーション資料・抄録>
<各パネリストのプレゼンテーション資料・抄録>

» 東日本大震災復興支援事業について
» 講演抄録(菅井 智:日本赤十字社 東日本大震災復興支援推進本部副本部長)
» 講演抄録(沼田 匠:福島県保健福祉部健康増進課科部長 ※抄録のみ)
» 災害中長期における健康支援と今後の課題 -日赤なみえ保健室での活動を通して-
» 講演抄録(大澤 忠:前橋赤十字病院 看護師)

<質疑応答>
<質疑応答>

 日本赤十字社岩手県支部の職員からは、最近では被災地でのサロンや健康教室に参加する人が減ってきているが、それは良いことと受け止めるべきか、それとも考慮すべき問題なのかという質問がありました。それに対して前橋赤十字病院の大澤看護師は、「個人的に、非常に良い傾向だと感じている。各人が地域の教室などに積極的に参加する機会が増えており、そのような方々は生活基盤も広がっていると思っている。一方で、それらの活動に参加できない方も結構おり、その方々をどうサロンにつなげていくかという課題が残っている。」と活動に際しての所感を述べられました。
 また、福島県からの参加者は、「他県の人と話し合う機会があまりなかったが、こうして全国の方々と福島の問題を話し合えるのは赤十字だなと思った。今回のセミナーを通して、高齢者の問題は深刻であり、赤十字単独ではなく、地域の中でいろいろな関わりを持ちながら活動することが大切だと感じた。」と感想を述べられていました。

 最後に、日本赤十字社事業局看護部 小森和子部長の挨拶をもって閉会となりました。各地からお集まりいただいた来場者の皆様、ご協力いただきました講師の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。


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