平成29年度日本赤十字社原子力災害対応基礎研修会(第5ブロック)
開催報告

2018/03/02

 日本赤十字社(日赤)は、2018年1月24日と25日の2日間、島根県松江市において、日本赤十字社原子力災害対応基礎研修会を開催しました。

 2017年度は、第1(北海道・東北)、第3(東海・北陸)および第5(中国・四国)の各ブロックにおいて開催することとしており、第5ブロックでは、島根原子力発電所がある島根県松江市において地域の原子力施設の立地や日赤支部・施設の状況に即した研修を実施しました。第1,第3ブロックの同研修会(6/2~3に石巻赤十字病院、6/16~17に福井商工会議所で実施)に引き続き、研修開催地と参加者施設の立地の関係から2日間のプログラムとし、また新しい講義やグループワークを加えた拡充した内容で実施しました。

過去の原子力災害対応基礎研修会の様子・講義内容
2016年度の原子力災害対応基礎研修

 今回の基礎研修会は、島根県の原子力防災対策や地域の赤十字病院の取り組み、島根原子力発電所の安全対策等を紹介する講義として講義4が準備され、島根県および中国電力島根原子力発電所から講師をお招きし、ご協力をいただきました。参加者は島根県広域防災計画や避難計画、福島第一原子力発電所事故後に強化された島根原子力発電所の安全対策、原子力発電所と赤十字病院の協力体制等について知識を深めました。また、松江赤十字病院の緊急被ばく医療アドバイザーからは、原子力発電所から10km以内に所在する病院の原子力災害に対する取り組みとして、屋内退避への備えについて解説がありました。


グループワークを行う参加者

グループワークを行う参加者

 また、新しい講義として、先般完成させた「原子力災害時における被災者とのコミュニケーション」[PDF] の冊子に基づき、原子力災害時の特殊な被災者の心理状況や取り巻く環境に配慮したコミュニケーションについて、日本赤十字こころのケア指導員が講師となってグループワークを行いました。参加者は(1)事故や災害の状況について尋ねられた場合の会話例(2)妊婦さんの不安や一般的な放射線防護に関する会話例などの場面にそって、救護班役や被災者役を担当して実際に会話例の確認を行いました。

1. 概要


【日 時】 2018年1月24日(水) ~ 25日(木)
【場 所】 松江赤十字病院(松江市)
【参加者】 第5ブロック内の赤十字病院の医師、看護師、診療放射線技師、血液センター職員および支部職員など54名

2. プログラム


平成29年度日本赤十字社5ブロック原子力災害対応基礎研修会プログラム [PDF] はこちらからご覧ください。

また、下記の講義資料が以下の各リンクよりご覧いただけます。
講義4.1:島根県の地域防災計画について [PDF]
講義4.2:島根県の広域避難計画 松江赤十字病院での取り組みについて [PDF]
講義4.3:島根原子力発電所の概要 [PDF]

3. 参加者の声


  • 日常業務の中で医師や看護師とコミュニケーションをとりながらグループワークを行う事はほとんどないので、実際の派遣を想定したグループワークの中で、様々な意見を聞くことができ、非常に勉強になった。
  • シナリオグループワークでは実際の活動の優先度を考え、様々な意見をまとめながら、救護班の被ばく線量を計算するなど非常に実践的に役立つ研修だった。
  • 東日本大震災の時には第1班として福島に派遣された。そのときは知識も装備もなかったため活動できなかったが、その教訓が生かされ研修体系が構築されている。福島での振り返りや、その時になかった知識が修得できたと感じる。
  • 実際に原子力発電所のある地域で研修会が行われたことで、地元の地理や特性などを理解することができた。島根県の広域避難計画の経路や島根原子力発電所の安全対策などを知ることができた。