平成29年度日本赤十字社原子力災害対応基礎研修会(第1ブロック)
開催報告

2017/08/08

 日本赤十字社(日赤)は、2017年6月3日と4日の2日間、石巻赤十字病院において、日本赤十字社原子力災害対応基礎研修会を開催しました。

 2017年度は、第1(北海道・東北)、第3(東海・北陸)および第5(中国・四国)の各ブロックにおいて開催することとしており、第1ブロックでは、原発立地県である宮城県において地域の原子力施設の立地や日赤支部・施設の状況に即した研修を実施しました。2016年度までは1日間のプログラムで実施していましたが、今年度は、参加者が所属施設から研修会の開催地までの移動時間を考慮して2日間のプログラムとし、また新しい講義を加えて拡充した内容で実施しました。

過去の原子力災害対応基礎研修会の様子・講義内容
2016年度の原子力災害対応基礎研修

 新しい講義の一環として宮城県にご協力いただき、プログラムに県の地域防災計画および原子力災害医療体制についての講義を取り入れることができました。原子力災害が起こった場合、被災地の住民はどのように避難する計画になっているのか、原子力災害医療はどのように提供されるのかなどを県の担当者から解説いただきました。
また、今回は原子力安全研究協会放射線災害医療研究所所長の山本尚幸氏から、国の原子力災害対策指針における緊急被ばく医療者に対する研修体制について特別講義があり、参加者は熱心に耳を傾けていました。

 なお、研修会の2日目には、韓国における原子力災害対応能力の向上を図る目的で日本赤十字社の原子力災害対応への取組みを視察するために来日した、大韓赤十字社の職員10名も参加しました。一行は韓国の原子力発電所立地県の支部防災担当職員で、デジタル式個人線量計の取扱いや防護服の着脱方法などを学んだほか、女川原子力発電所の事故を想定した日赤救護班の活動を計画するグループワークの見学などを行いました。

1. 概要


【日 時】 2017年6月3日(土) ~ 4日(日)
【場 所】 石巻赤十字病院
【参加者】 第1ブロック内の赤十字病院の医師、看護師、診療放射線技師、事務職員および支部職員など47名

2. プログラム


2017年度の原子力災害対応基礎研修会プログラム [PDF] はこちらからご覧ください。
また、下記の講義資料が以下の各リンクよりご覧いただけます。

講義3.1:原子力災害に備えた宮城県地域防災計画(原子力災害対策編)及び広域避難計画 [PDF]
講義3.2:宮城県における原子力災害医療体制について [PDF]
特別講義:緊急被ばく医療/原子力災害医療の研修について [PDF]

3. 参加者の声


  • 診療放射線技師の役割は重要で、活動従事者の安全確保という重大な使命を負うことを痛感した。
  • 救護班要員は全員、原子力災害時に必要な基礎的な知識を学ぶ必要がある。
  • 個人線量計の使い方、線量の計算方法などは参考になった。グループワークでは、どのように活動したらよいかをチームで考える良い機会になった。
  • 原子力災害時の被災者とのコミュニケーションにおいては、被災者の心理状態としては「頭で理解できても、怖いものは怖い」ということが印象に残った。我々の不用意な励ましや理屈の押し付けは不適切だと考えさせられた。