浪江町民の健康調査支援事業報告書

2017/03/09

 日本赤十字社(以下、日赤)と日本赤十字看護大学(以下、看護大学)が行っている「浪江町民の健康調査支援事業」の活動内容について、報告書が作成されました。この報告書は、本事業が開始された2012年10月から、2015年10月までの活動をまとめたものです。
 報告書はこのページ下部にあるリンクからダウンロードできます。

健康調査支援事業発足の背景


 日赤と看護大学は、福島県浪江町から依頼を受け、2012年10月15日より「浪江町民の健康調査支援事業」を実施しています。
 2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で、浪江町は全町避難を余儀なくされました。仮設役場は二本松市に設置されましたが、住民の多くがいわき市内の借上げ住宅などにも分散して避難生活を送っていたので、行政サービスが十分にいきわたらず、また住民同士が集う場も少なく、孤立しやすい状態となっていました。避難生活を送る方々に適切な保健衛生サービスや必要なケアを提供するには、健康状態の把握が急務です。このため、日赤と看護大学の看護師・保健師がいわき市に避難している約2,000名の方々を戸別に訪問し、こころのケアと聞き取り調査を行うことになりました。本調査結果は、健康状態と支援ニーズに関する調査結果と合わせて浪江町に提供され、同町が将来的に町民の健康維持・増進のためのシステムを構築する上で、また避難されている方々の孤立を防ぎコミュニティを作る上で助けになることが期待されます。
 本事業は、当初1年間の予定でしたが、その後も継続され、2016年度も活動が行われています。

健康調査支援事業の目的


 いわき市に避難した浪江町民の健康状態を早期に把握し、健康被害を最小限に抑えられる保健医療サービスにつなげるため、以下を目的として実施されています。

(1) 各家庭を訪問し聞き取り調査を行うことで、町民個々の健康状態を把握する。調査の結果、医療保健サービスが必要と判断された場合は、浪江町の保健医療行政と連携しながら、健康の支援につなげる。
(2) アンケートにより浪江町民の健康状態と支援ニーズを把握する。
(3) 各家庭を訪問した際、町民の方々の生活や経験に耳を傾ける「語りを聞くケア」の実践を行う。
(4) 健康調査の分析と支援ニーズに基づいた保健医療サービスのあり方やコミュニティ形成のあり方を検討する。

健康調査支援事業の活動内容


 活動を行うにあたり、いわき市の福島県赤十字血液センターいわき出張所内に現地事務所(いわき日赤事務所)を開設し、専任の事務職員と看護大学からのスタッフを常駐させました。そして、看護大学と全国の赤十字病院から派遣される看護師がペアとなって、以下のような活動を行いました。

(1) 住民の家庭の戸別訪問、または電話による健康調査活動を行う。
(2) 調査結果を浪江町と共有し、健康調査活動の課題について検討する。
(3) 地域開催のサロン活動に参加したり、日赤主催によるサロン活動を行ったりする。

本活動に関する日赤ホームページの記事を、時系列で紹介したページもご覧ください。
浪江町民健康調査活動の時系列ページ

浪江町民の健康調査支援事業報告書のダウンロード


報告書(PDF)は以下のリンクからダウンロードできます。
いわき市内に避難している浪江町民の健康調査支援事業報告書(全ページ)[PDF]
表紙・目次・序章 [PDF]
Ⅰ章 健康調査支援事業発足の経緯 [PDF]
Ⅱ章 活動目的と意義 [PDF]
Ⅲ章 健康調査支援事業の組織と運営 [PDF]
Ⅳ章 活動内容 [PDF]
Ⅴ章 赤十字病院からの派遣看護師の活動
まとめ
終わりに [PDF]
健康と支援ニーズに関する調査結果(第1次)[PDF]