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CBRN(化学・生物・放射線・核)災害に備える – 第4回「原子力災害対策等関係国赤十字社会議」の開催について –

2015/10/22

 
基調講演

 2015年9月7日から5日間の日程で、第4回目の「原子力災害対策等関係国赤十字社会議」がドイツ(ベルリン)にて開催されました。この会議は、2011年3月に発生した東日本大震災、および福島第一原子力発電所事故(以下、福島第一原発事故)の後、同年11月に開催された第18回国際赤十字・赤新月社連盟総会において「原子力事故がもたらす人道的影響に関する決議」が採択されたことを受け、原子力災害対応に関係のある赤十字・赤新月社により発足したものです。これまでに、ウィーン(第1回)、ジュネーブ(第2回)、福島(第3回)において会議を開催し、各社の知見・認識を共有しながら、原子力・放射線災害における事前対策および応急対応ガイドライン(以下、連盟ガイドライン)を策定してきました。

 
質疑応答

 今回の会議には15の赤十字・赤新月社、国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)、赤十字国際委員会(ICRC)、およびドイツ政府などから約30名が参加し、前回の福島での協議結果を踏まえた連盟ガイドラインの最終校正の確認、各社(国)の原子力災害への対応能力や法的整備に関する情報の共有、各社の取組みなどが報告されました。また、西アフリカでのエボラ出血熱や中国での化学工場爆発事故といった昨今の世界的な感染症や災害などの状況を踏まえ、赤十字として生物・化学物質による脅威にも対応範囲を拡大していく必要性の再確認と、そうした脅威に対する各社の対応能力・訓練内容の状況が共有されました。

 
パキスタン赤新月社からの報告

 前回の福島での会議後の具体的な進展として、原子力災害対応が可能な専門家集団の事前登録制度の確立(ICRC)、原子力緊急事態対応を想定したサマースクールの実施(イタリア赤十字社) 、連盟のEラーニング・モジュールがほぼ完成したことなどが報告されました。
 また、ベストプラクティスとして、福島での会議から帰国後迅速に政府に働きかけ、他のNGOと協働して原子力災害への備えを確立した例がパキスタン赤新月社から報告されました。その中で、「福島で実際の被災地を見たことで目が覚めた。原子力災害対応の重要性と緊急性を認識させられた。」との意見が述べられ、被災地である福島で会議が実施されたことの意義や、被災地の現状を世界に発信し続ける重要性が再確認されました。
 
 この会議での内容は、今年12月に開催される国際赤十字・赤新月社連盟総会でのサイドイベントにおいて世界各国からの参加者に対し報告され、各国において連盟ガイドラインの活用と普及が推進されることになっています。