IAEA「放射線災害時のメディカルフォローアップガイドライン策定準備会合」への参加について

2015/07/08

 2015年6月15日から3日間の日程でオーストリアのウィーンで開催された、IAEA(国際原子力機関)の「Consultancy Meeting on Medical Follow up and surveillance of persons following radiation emergencies」(日本語訳:「放射線災害時のメディカルフォローアップガイドライン策定準備会合」)に、日本赤十字社(以下、日赤)の緊急被ばく医療アドバイザーを務めている、日本赤十字社長崎原爆病院の朝長万左男名誉院長が参加しました。
 
 当専門家会議は、急性放射線症と急性放射線皮膚障害のメディカルフォローアップのガイドライン策定に先立ち、各国の有識者から経験に基づく知見を収集することを目的に行われました。
 会合初日は参加者各自による発表と質疑応答、2日目と3日目は放射線事故後の各種検診の頻度や期間、様々な癌腫についてそれぞれの検診方法が具体的に討議され、同ガイドラインのドラフトを完成させました。このドラフト内容は、IAEAで論文にまとめられた後、関連ジャーナルに投稿するとともに、IAEA の発行するガイドラインとして出版されることになっています。
 
 朝長名誉院長は発表の中で、日赤の「原子力災害における救護活動ガイドライン」についても触れ、参加者から「非常に大掛かりかつ緻密なガイドラインである」との評価を得ました。また同ガイドラインでは、被ばく者の精神的影響についてまで言及することが決まっており、IAEAの中においては画期的な内容となっています。
 
 日赤の「原子力災害における救護活動ガイドライン」では、被災者が受ける放射性物質に起因する精神的な影響について扱っているため、日赤にとっても、参考となる有意義な議論が多く交わされました。