第5回NIRS染色体研修会開催報告

2015/04/14

 
研修の様子

 2015年3月17日、日本赤十字社(以下、日赤)において、放射線医学総合研究所(以下、放医研)と日赤の共催で第5回NIRS染色体研修が開催されました。日赤職員も含め医学生物学系の研究者・学生、医療関係従事者、公的機関の原子力災害対応関係者等28名が参加しました。

 このセミナーは、2011年(平成23年)から放医研の主催で開かれており、福島第一原発事故の経験をふまえて、大規模原子力災害や大事故、核テロ、大震災を含む複合災害に備え、全国に登録制の支援者プールづくりを進めることを目的としています。日赤もその趣旨に賛同し、今回、初めて開催に協力しました。

 
iPadによる画像診断の実習

 今回の研修では、赤十字原子力災害情報センターから福島第一原発事故における救護活動の経験・教訓を踏まえた日本赤十字社の原子力災害対応(救護活動ガイドラインやデジタル・アーカイブ等の情報発信)について講演があり、また、放医研からは、急性被ばくや慢性被ばく等放射線の人体の影響、チェルノブイリ原発事故等これまでの放射線事故例の紹介及び染色体分析を中心とした被ばく線量の推定方法の講義が行われました。また、国立保健医科科学院からCBRNE対策最前線と題した特別講演が行われました。(※化学・生物・放射性物質・核および爆発物の総称)

 
顕微鏡画像解析システムのデモンストレーション

 参加者からは、「長年染色体検査に携わってきました。災害時には喜んで協力しますので、お声掛けください」、「このような研修は一般の方にも有意義だと思います。福島第一原発事故以降、日本国民は共有し考え行動し続ける責任を負っていると考えます」といった前向きなご意見が寄せられました。
 赤十字原子力災害情報センターでは、引き続き外部機関と連携を取りながら、原子力災害に備えるための活動を展開していきます。
 

研修プログラム


13:00~13:30 特別講演①「日本赤十字社の原子力災害への取り組み」[PDF]
       (日本赤十字社 赤十字原子力災害情報センター 志波一顕参事)
13:30~14:00 講義①「放射線の人体影響」[PDF]
       (放医研・REMAT 立﨑英夫室長)
14:05~14:35 講義②「放射線被ばく事故」[PDF]
       (放医研・緊急被ばく医療研究センター 福津久美子主任研究員)
14:35~15:05 講義③「被ばく線量推定法~染色体分析を中心に~」[PDF]
       (放医研・緊急被ばく医療研究センター 数藤由美子チームリーダー)
15:05~15:35 特別講演②「CBRNE対策最前線」[PDF]
       (国立保健医療科学院 健康危機管理部 金谷泰宏部長)
15:45~16:30 実習①「画像診断練習」、実習②「顕微鏡画像解析システム」
       (放医研・緊急被ばく医療研究センター 数藤由美子チームリーダー、
        カールツァイスマイクロスコピー株式会社 田中亨氏、右高宙氏)

※上記リンクから各講義・講演の資料をご覧いただけます。